名器のお話所謂、ヴァイオリンにおける泣く子も黙る名器、それは「ストラディヴァリウス」。 時にストラディヴァリとも呼ばれますが、この違いは単純に製作者がANTONIO STRADIVARI(アントニオ・ストラディヴァリ)、そして彼の作品のラベルに当時の慣例であったラテン語で自分の名前をANTONIUS STRADIVARIUS(アントニウス・ストラディヴァリウス)と書き記した事から、彼の作品を総称してストラディヴァリウスという点、簡単に言えば製作者がストラディヴァリさんで、製作された作品がストラディヴァリウスという事です。 ストラディヴァリは大変勤勉な製作家で、その生涯のほとんどを弦楽器製作に捧げました。生涯に約1000作品も作品を残したと言うのですからこれは驚異的な数です。 その間それまで標準とされてきた楽器のサイズを多少大きくそして幅広く変更させ現代のコンサートにも十分通用する充実した大音量を得られるサイズの作品を完成させました。ストラディヴァリから現代至るまで、このサイズが標準とされ、現在もこれ基づき製作されます。まさに偉業!、とは言えこの時期は現代で言うバロックヴァイオリンで、ネックの角度も低く、指板も短く、楽器内部ではバスバーは短く、魂柱も細いもので、1000人以上も入るホールで100人規模のオーケストラをバックにソロコンチェルトを演奏するまでのパワーは与えられていませんでした。 この後バスバーや魂柱は長く太く、ネック角は高められ楽器に対する弦のテンションを高めるなど様々な改良が加えられ、より大音量で高音域まで演奏できるような楽器となって行きます。 楽器本体だけでなく同時に弦にも改良が加えられました、これまでプレーンガット弦だったのに加えナイロン弦やスチール弦が登場しよりパワフルに、更に弓に関しても柔らかな音色が特徴のバロック弓からより腰の強いパワーのあるモダン弓に改良されてゆきました。 さて、ストラディヴァリ以外にこの当時のクレモナのもう一人の主役はBARTOLOMEO GIUSEPPE ANTONIO GUARNERI (グァルネリ・デル・ジェズ)です、彼の作品は美しく気品ある完璧な美を誇る気高いストラディヴァリとは対照的で、荒々しく男性的、音色も透明感あふれるクリアーで甘美な音色のストラディヴァリウスと比べ、ハスキーでダイナミックとどこまでも対照的です、しかしコンサートにおける演奏効果は絶大で評価はストラディヴァリウスと同じく、現存する数々の優れたオールドイタリーの中でも最上位、世界中の演奏家そしてコレクターの憧れの的となっております。 これらの2大巨匠から数百年が経ち、現在のイタリアでも当時と変わらぬ製法で楽器製作が行われております、もちろん全ての製作家達がストラディヴァリそしてグァルネリを超える作品を目指し切磋琢磨しております、ここで面白いのは先程もお話した様に300年前の巨匠と現代の製作家達が全く同じ工法で作業しているという事です。何も変えず黙々と数百年前と何も変わらぬ作業をする、しかしこの300年間、昔の巨匠を超える兵は未だ現れておりません・・・ |
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