バイオリン チェロ ビオラ 教室 MAGICO


バイオリンビオラチェロお手入れ



弦楽器はその他の楽器と比べ、とてもデリケートなものです、一言では説明し尽せないほど多数の注意すべき項目がありますが、これら専門的で技術的な事項は"MAGICO 工房"にて定期的にしっかりとチェックさせて頂きますので、ここでは日常の基本的な 注意事項を含め、簡単なお手入れ方法をご説明致します。

1:保管

弦楽器は高温多湿をとても嫌います、人にとって居心地の良い空間が弦楽器にとっても同じく 居心地の良い空間となります、高温多湿を避け、涼しい室内で保管してあげて下さい。 特に夏場の車内は要注意です!
(ニスが溶出し、板が反る事により割れたり剥れたりする症状が現れます、 もちろん修復は可能ですが、修復後も音色への影響が残る場合がございます。)
その他、過度の衝撃や、急激な温湿度変化も悪影響を及ぼします、 出来るだけ安定した、優しい環境においてあげて下さい・・・

2:メンテナンス

表板はスプルーズ(松材)で、軽くてとても柔らかい木材です、硬い物との接触には十分に ご注意ください、爪があたっても間単に傷ついてしまうほどです。 また裏板はメープル(楓材)です、表板と比べると硬く質量も大きいので比較的丈夫ですが、 天然の木材ですので同様の注意が必要です。 練習後には松脂の粉が弦の下、F字孔周辺に付着します、この際強くこすらず 軽く松脂の粉を払ってから、ゆっくり綺麗に拭いてください。 刺激の少ないクリーナーをお使い頂いても宜しいと思います・・・

松脂を払う前に強くこすりますと、ニスが傷つけられてしまう事があります。 また松脂を取らずにこの状態が続きますと、時間が経つに従い松脂が楽器に こびり付き落としにくくなります。 その際でも私共にお持ち頂ければ、薬品を使い綺麗に落とす事は十分に可能ですが 日常のメンテナンスでこまめに綺麗にしてあげる事を心がけてあげて下さいね。

3:弦交換

練習中に弦が切れてしまう事、もしくは古くなった弦を交換する事があると思います 弊店へお持込みになられる場合には問題ございませんが、遠方の場合または 緊急の場合においてはご自分で交換される事になると思います。

大変重要なことなのですが、交換の際には一度に外さずに一本一本外して交換して下さい。 それは表板と裏板の間(楽器の中)に魂柱という楽器の音色に大きな役割を果たす 細い棒が立っておりますが、これは接着されたものではないので、弦の張力 が急激に下がる事によりこの魂柱が“パタン”と倒れる場合があります。 これは割れや剥れといった修理を必要とするものでは無いので、全くご心配いりません が、こうなりますと確実に工房へお持ち頂かなければならなくなります・・・
弦の交換は必ず一本ずつとご注意ください!

4:駒
駒は弦4本を支えています、これも楽器の表板に接着されたものではないので 不安定です、特に通常の練習で最も注意しなければならないのは駒が前の方 (指板方向)に倒れてしまう事です。 上の糸巻き(ペグ)を巻く事により弦は上へ上へと引っ張られます、それと同時に その弦を支える駒も弦との摩擦により上へ上へと引っ張られますが 実際駒の足は表板から動く事はあまりなく、駒の上の部分だけが前方に曲がってきます

悪い例

このまま放って置きますと最終的には、駒が倒れてしまう、さらにはその衝撃で表板が 割れてしまう等の最悪の事態が懸念されますます。弦を張ったまま倒れる力は想像以上に大きく、実際 弦を張る事により表板にかかる張力だけでもバイオリンで約20Kg、チェロで約70Kgも あります。その力が一気に襲いかかるのですから、表板が傷付く事、割れてしまう 恐れというのも十分うなづけますね。


この様に駒の背中と楽器の表板が90度となる様、常にご注意してください また前方に傾いている際には手で、ゆっくりと細心の注意を払いながら 少しずつ後方に起こしてあげます。
不安なときには工房へお持ちください!

5:弓・松脂
練習前には松脂を塗ります、お好みもあり毎回塗られる方、そうでない方様々ですが 艶やかでしっかりとした音量を確保する為にどうぞしっかりとお使いください。
弓は重く硬いペルナンブコという木材を細く細く削り出して整形します
毛を張る事は弓にとって実は非常に大きな負担です、練習後や練習の合間の休憩中でも 必ず毛をゆるめてあげてください、そうする事により弓を長持ちさせる事が出来ます!
弓についても楽器と同様に松脂の粉を払ってからやさしく磨いてあげてください

バイオリン クリーニング

さらに重要!大切な弓の管理等について:※弓の管理と注意点※


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